主に、スマホなどの細かい文字を見続けることで水晶体の厚みを調節する目の毛様体筋が凝り固まり、一時的に物が見えにくくなる、スマホ老眼（隠れ老眼）。

前回のブログでは、スマホ老眼の症状・原因のお話をさせていただきました。

今回は、ご自身でできる、見えにくさを改善するための「スマホ老眼の対策・予防の仕方」をご紹介します。

■スマホ老眼は眼科での治療が必要なの？

◎一時的な見えにくさのため、スマホ老眼自体に対する眼科での治療は必要にならないことが多いです

スマホ老眼は、スマホなどの細かい文字を見続けることで、目の毛様体筋が凝り固まって一時的に物にピントが合わせづらくなる症状です。

一時的な症状であり、スマホ老眼は、ほとんどの場合、一晩寝れば、翌日には普通に見えるようになります（※）。

（※）毎日スマホを見続けている方は、一晩寝ても

翌日にもスマホ老眼になりやすいです。

一時的な見えにくさのため、スマホ老眼自体に対する眼科での治療は必要にならないことが多いです。

◎スマホ老眼から進行した角膜炎などの目の病気は眼科での治療が必要になるケースも

スマホ老眼自体に対する眼科での治療は不要なことが多いですが、スマホ老眼から進行した角膜炎などの目の病気は、原則として眼科での治療が必要になります。

■ご自身でできる、スマホ老眼の対策・予防の仕方

目の状態（毛様体筋のコリによる見えにくさ）を改善するために、スマホを見るときは、以下のような点に注意しましょう

• スマホを見るときは画面から30cm以上、目を離す

• スマホは長時間、見続けず、こまめに目を休ませる（こまめに遠くを見る、目を閉じる、など）

• スマホを見るときは、意識して、まばたきする

• 1日7時間以上、睡眠を取り、十分に目を休ませる

• スマホを見ていて目の乾きを感じるときは、目の状態に適した目薬をさす

• 目を温める（シャワーのときにまぶたを閉じて目にお湯を当てる、やけどをしない程度の温度の蒸しタオルでまぶたを覆う、など）

■角膜の傷には要注意　目のゴロゴロなど、違和感はありませんか？

◎目を開き続けながらスマホを見ていると、目が乾燥して角膜が傷つきやすくなります

スマホ老眼の方は、目を開き続けながらスマホを見ることで目が乾燥し、目の角膜が傷ついているケースが少なくありません。

以下のような症状がある場合、角膜の傷による角膜炎など、角膜を含む目の病気の可能性が考えられます。

［角膜炎など、目の病気の可能性がある主な症状］

• 目が疲れやすい

• 目がショボショボする

• 目がゴロゴロする

• 物がかすんで見える

• 目が充血している

• 目が重たい感覚がある

【スマホは見過ぎず、適度に目を休ませましょう】

現代社会においてスマホは必需品に近く、多くの方がスマホを見続ける生活を送っています。

スマホ老眼は常態化しやすいです。スマホ老眼が常態化すると、常に目が乾きやすく、目の乾燥が原因で角膜炎などの目の病気がひき起こされることも。

スマホは便利な物ですが、何事もそうであるように、使い過ぎ・見過ぎは目によくありません。

見えにくさを改善し目の健康を保つためにも、スマホは見過ぎず、適度に目を休ませましょう。