目やにが多いだけで眼科に行ってもイイの? 市販の目薬で治る? 眼科での治療方法についても解説|町田市の眼科|町田胃腸病院眼科

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目やにが多いだけで眼科に行ってもイイの? 市販の目薬で治る? 眼科での治療方法についても解説


前回のブログでは、目やにが多い・クリーム状(黄白色)の目やにが出るなど、目やにの異常があるときに考えられる目の病気について、ご説明をさせていただきました。


今回は、目やにの異常をひき起こす目の病気に対する市販薬での対処の仕方、および、眼科での治療方法をご紹介します。


■目やにが多いだけで眼科に行ってもイイの?検査を受けた方が良い?


◎目やにが多いなど、気になる症状があるときは眼科を受診することをおすすめします

目やにが多いとき、患者様によっては「目やにが多いだけで眼科に行ってもイイの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。


もちろん、OKです。


目やにが多いなど、気になる症状があるときは眼科を受診することをおすすめします。


眼科では眼科医による診察をはじめとして、必要に応じて検査を行い、目やにの異常をひき起こしている目の病気を探っていきます。


■目やにの異常が起きているとき、市販の目薬で目の病気は治せる?


◎一時的に、応急処置として市販の目薬で対処する方法もあります

前回のブログでお伝えさせていただきましたが、目やにが多い・クリーム状の目やにが出るなどの目やにの異常があるときは、以下のような目の病気が原因と考えられます。


[目やにの異常が起きているときに考えられる主な目の病気]


  • 細菌性結膜炎(細菌性結膜炎、淋菌性結膜炎など)

  • ウイルス性結膜炎(流行性角結膜炎(はやり目)など)

  • アレルギー性結膜炎

  • ドライアイ(乾燥性角結膜炎(ドライアイは目の病気です))


{細菌性結膜炎、ウイルス性結膜炎には「抗菌目薬」を使用}


市販の目薬の中には細菌を殺菌し、細菌の増殖を抑える抗菌成分(抗生物質)が含まれている物もあります。抗菌成分が含まれている市販の目薬としては、「結膜炎・ものもらい用」の「抗菌目薬」が代表的です。


市販の抗菌目薬には、炎症を抑える成分が含まれている物も多いです。


細菌生結膜炎に対しては、抗菌成分・炎症を抑える成分が含まれている市販の抗菌目薬を使うことで、細菌の増殖を抑え、目の充血やまぶたの腫れなどの症状を緩和する方法も。


ウイルスが原因のウイルス性結膜炎に対しても、市販の抗菌目薬を使うことで目の充血などの症状を緩和できる場合があります(※)。


(※)市販薬・処方薬を含め、

ウイルス性結膜炎に対しては特効薬がないため、

症状の緩和が主な目的になります。


{アレルギー性結膜炎、ドライアイに対する市販の目薬も}


アレルギー性結膜炎に対しては、抗ヒスタミン成分が含まれている市販の「アレルギー用目薬」を使うことで、目の充血や目のかゆみなどの症状を緩和できる場合があります。


ドライアイ(乾燥性角結膜炎)に対する市販の目薬としては、ヒアルロン酸やビタミンAなどが含まれた「ドライアイ用目薬」が一般的です。


上記のような成分が含まれた市販のドライアイ用目薬を使うことで、目の乾燥や涙の異常などの症状を多少、緩和できる場合があります。


◎目やにの異常が起きているときは、眼科を受診することをおすすめします

市販の目薬で対処する方法もありますが、市販の目薬の使用はあくまでも一時的な応急処置になります。


目やにの病気の中には、進行すると角膜潰瘍などの重篤な症状をひき起こすものも(淋菌性結膜炎、流行性角結膜炎が重症化したケースなど)。


市販の目薬のみでは対処できないケースもあるため、目やにが多い・クリーム状の目やにが出るなど、目やにの異常が起きているときは眼科を受診することをおすすめします。


■目やにの異常を起こす目の病気に対する、眼科での治療方法


目やにの異常を起こす目の病気に対しては、眼科では主に以下のような方法で治療を進めていきます。


①細菌性結膜炎(細菌性結膜炎、淋菌性結膜炎など)

[眼科での治療内容]


  • 抗菌+炎症を抑える成分が含まれた目薬を処方

  • 必要に応じて、抗菌+炎症を抑える成分が含まれた眼軟膏・内服薬を処方

  • 目の状態に応じて、抗菌成分が含まれた薬剤による注射(身体(腕など)への注射)を行う(淋菌性結膜炎に対する治療など)


細菌の種類や目の状態によって治癒にかかる期間に差はありますが、上記のような治療を行うことで、細菌性結膜炎は2~3日程度で症状が治まっていくケースが多いです。


②ウイルス性結膜炎(ウイルス性結膜炎、流行性角結膜炎(はやり目)など)

[眼科での治療内容]


  • 抗菌+炎症を抑える成分が含まれた目薬を処方

  • 必要に応じて、抗菌+炎症を抑える成分が含まれた眼軟膏を処方


比較的短期間で治癒に向かうことが多い細菌性結膜炎に対し、ウイルスが原因のウイルス性結膜炎は特効薬がありません。


特効薬がないため、ウイルス性結膜炎に対する治療は炎症を抑える、ウイルスと細菌の混合感染を防ぐなどの対症療法が主になります。


ウイルス性結膜炎は、眼科での治療を始めてから症状が治まるまでに2~3週間以上かかることが多いです。


③アレルギー性結膜炎(ハウスダスト、ダニ、ペットの毛などのアレルギー性物質が原因の結膜炎)

[眼科での治療内容]


  • 目のかゆみや充血を抑える成分が含まれた目薬を処方

  • 必要に応じて、炎症を抑える成分が含まれたステロイド点眼薬を処方

  • 必要に応じて、免疫抑制点眼薬を処方(重度のアレルギーの場合)


アレルギー性結膜炎に対しては、患者様のアレルギー(アレルギー性物質に対する過剰な反応)そのものをなくすのは難しいです。眼科での治療は、かゆみや目の充血を抑える成分が含まれた目薬の処方など、対症療法が主になります。


④ドライアイ(乾燥性角結膜炎)

[眼科での治療内容]


  • 目の乾燥を防ぎ、角膜を保護する成分が含まれた目薬を処方

  • 必要に応じて、涙の出過ぎを防ぐために涙点プラグを挿入(切開などの手術は行いません)

  • 必要に応じて、涙点閉鎖術などの手術を検討(重度のドライアイで上記の治療を行っても改善が見られない場合など)


ドライアイに対しては、目の乾燥を防ぐと共に、涙の状態を正常に近づける(適切な量の涙を目に留まらせる)ことが大切です。市販の目薬は改善効果があまり得られないケースも多いため、ドライアイは眼科での早期受診が重要になります(※)。


(※)眼科で行う治療でドライアイを治せることを

保証するものではありません。

患者様や目の状態にもよりますが、

ドライアイは治療期間が長くなるケースが多いです。


【目やにの異常など、気になる症状があるときは眼科を受診しましょう】


目やにが多いとき、「たかが目やにだから」と眼科で診察を受けず、放置する方も少なくありません。


放置されがちですが、淋菌性結膜炎、流行性角結膜炎(はやり目)など、目やにの異常をひき起こす目の病気の中には重症化すると視力の低下が残るものも。目の病気の種類によっては、最悪の場合、失明する可能性もあります(流行性角結膜炎が重症化したケースなど)。


目の健康を守り、視力への悪影響を防ぐためにも、目やにの異常など、気になる症状があるときは眼科を受診しましょう。


町田胃腸病院
眼科医師
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