視界にゴミが飛ぶ
視界にゴミが飛ぶ症状について
目を動かす度に、「虫のようなひものような何かが動くような気がする」「目の中にゴミのような黒い小さい影が見えることがある」というような症状はありますか?白い壁や明るい色のモノを見るときに、自覚しやすいです。
その見え方によって、悪化リスクの小さい飛蚊症(ひぶんしょう)や、他の病気が疑われます。
日常生活から考えられる
視界にゴミが飛ぶ原因
感染症
視界にゴミが飛ぶ原因として
考えられる病気、状態
網膜剥離
網膜(モノを見るときに得た情報を脳まで伝える器官)が剥がれることで視力が低下する病気です。
初期の段階では、飛蚊症(目の前に蚊やゴミのような何かが飛んで見える病気)、光視症(視野の一部に光が走って見える病気)といった症状があります。網膜がはがれる前に網膜に穴ができますが、その際に出血したり、細胞が眼内に飛び散るために飛蚊症が起こります。網膜剥離が進行すると、失明のリスクもあります。見え方に異常を感じたら、すぐに眼科を受診しましょう。
目にできた傷に細菌やカビが入り、黒いモノが見えるようになる場合がまれにあります。この場合、最悪失明してしまう危険もありますので、早急に眼科を受診しましょう。
目の手術後、急に模様や黒い点が映ったら、時間外であっても症状を伝えて救急受診してください。
硝子体出血
網膜の中の血管が破裂して、その血が硝子体の中に入り込む病気です。このことが原因で、視界にゴミや影のようなものが見えることがあります。硝子体の中に入り込んだ血は、徐々に吸収されていきますので、次第に見えていた模様や黒い点が気にならなくなりますが、治療しなければ再発することもありますので、症状が出た際は眼科を受診していただくことをおすすめいたします。
ぶどう膜炎
ぶどう膜炎とは、光彩(瞳孔の大きさを調整する器官)・毛様体(目のピントを調節する器官)・脈絡膜(網膜に栄養を届ける器官)の3つの組織に炎症が起きる病気です。毛様体と脈絡膜に炎症が起きた場合、硝子体が濁ったり、浮遊物が生じたりすることで、視界にゴミのようなものが見えることがあります。
ぶどう膜炎は、突発的に悪化したり、再発したりすることがありますので、お早めに眼科を受診していただくことを推奨します。
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後部硝子体剥離
後部硝子体剥離とは、加齢により硝子体(目の中の無色透明なゼリー状のモノ)の量が減ったり、萎縮したりすることで、眼球後面の網膜と分離してしまうという状態です。
自覚症状としては、視界に黒い点や細かいひものようなモノが動いているように感じるということがあります。また、視界に輪っか状の模様のようなものが見えるという方もいます。
後部硝子体剥離は、老化によっておこるもので、必ず治療が必要というわけでもありません。しかし、進行して網膜裂孔、網膜剥離を起こす危険性もありますので、後部硝子体剥離 と診断されたら定期的な検診を受けるようにしましょう。
生理的飛蚊症
若い方では、硝子体(目の中の無色透明なゼリー状のモノ)でコラーゲンが繊維状に固まったモノが、ゴミや影のように見えてしまう生理的飛蚊症という状態の場合があります。この生理的飛蚊症は、誰にでも起こる可能性があり、特に心配も治療の必要もありません。
しかし、飛蚊症が頻繁に起こるようになったり、その数が増えたり、大きくなったりすることがあったら、早めに眼科を受診していただくことを推奨します。
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