「こないだ、目の裏にコンタクトが入っちゃって…　大変だったよ取るのに」

「知り合いが目の裏にコンタクトが入り、眼科で取ってもらった、と言ってた」

上記のような言葉を時折、耳にする・目にすることがあります。

目の裏にコンタクトが入る…　そんなコトって、本当にあるのでしょうか？

■目の裏にコンタクトは入りません

◎目には袋があり前後が隔たられているため、目の裏にコンタクトが入ることはないです

ズバリ、申しますが、目の裏にコンタクトは入りません。

目の前部には結膜のうという袋があり、袋によって眼球の前後が隔たられています。前後が隔たられているため、目の裏にコンタクトが入ることはないのです。

■結膜のうに入ってしまったコンタクトの取り出し方

◎通常は、眼球やまぶたを動かすことでコンタクトを取り出せます

目の裏には入りませんが、結膜のうにコンタクトが入り込むことはあります。

結膜のうにコンタクトが入った場合は、通常は以下のような方法でコンタクトを取り出せます。結膜のうに入り込んだコンタクトが取り出せなくなるケースは、基本的にあまりありません。

［結膜のうに入ってしまったコンタクトの取り出し方］

• 眼球を上下左右に動かす

• まぶたをパチパチさせる

• コンタクト用の目薬をさし、眼球を動かしたりまぶたをパチパチさせる

◎ご自身でコンタクトを取り出せない場合は眼科を受診しましょう

あまり多くはありませんが、以下のようなケースでは、結膜のうに乾燥したコンタクトが張り付いてご自身では取り出しにくい場合も。

［ご自身では取り出しにくい場合があるコンタクトのずれ方］

• コンタクトをつけたまま寝てしまい、結膜のうに入ったコンタクトが眼球に張り付いてしまった（目とレンズの乾燥によるコンタクトの張り付き）

• コンタクトが裂け、コンタクトの一部が結膜のうに入ってしまった

ご自身でコンタクトを取り出せない場合は眼科を受診しましょう。眼科では、眼科医が機器・器具を用いてコンタクトの位置を確認し、コンタクトを取る処置を行います。

■コンタクトのズレを防ぐための方法

◎ご自身の目のカーブに合ったコンタクトを処方してもらう

目のカーブ（眼球の丸み）に合っていないと、コンタクトがズレやすいです。ソフト・ハードを問わず、コンタクトを作る際は眼科で診察を受け、ご自身の目のカーブに合ったコンタクトを処方してもらいましょう。

■コンタクトの乾燥を防ぐための方法

◎コンタクトをつけたまま寝ない

睡眠中は涙の分泌が減り、目が乾燥しやすいです。コンタクトをつけたまま寝てしまうと、コンタクトが乾燥して目に張り付くことがあります。

普段の生活ではお仕事や学業などで忙しく、コンタクトを取り外すことさえ面倒くさい場面もあるかと思いますが、寝る前には必ず、コンタクトを外しましょう。

◎コンタクトを外したときは洗浄後、保存液の中に入れる

寝る前など、コンタクトを外したときは洗浄後、保存液に中にコンタクトを入れましょう。保存液を用いずにコンタクトを保管すると、コンタクトが乾燥してパリパリに干からびてしまうことがあります。

◎涙の状態に応じ、コンタクト用の目薬をさす

湿度が低い秋冬やエアコンの効いた室内、また、体質・ストレスなどにより涙の分泌量が減ると、コンタクトが乾燥しがちです。

季節やエアコンなどの環境、涙の状態に応じ、コンタクト用の目薬をさすことで、目、および、コンタクトの乾燥を防ぎやすくなります。

なお、ドライアイが疑われる場合は、眼科で処方する点眼薬が目・コンタクトの乾燥を防ぐのにおすすめです。

【ご自身の目に合ったコンタクトを選び、正しい方法でコンタクトのケアを行いましょう】

コンタクトのずれ・乾燥が原因で、角膜炎などの目の病気をひき起こすケースも。

大切な目を守るためにも、ご自身の目のカーブに合ったコンタクトを選ぶことが大切です。ご自身に合った物を選ぶと共に、正しい方法でコンタクトのケアを行いましょう。