眼科の定期検診では、何を診るの?|町田市の眼科|町田胃腸病院眼科

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眼科の定期検診では、何を診るの?


当院を含め、一般的に、眼科では、目の健康を守り、失明を防ぐための定期検診を行っています。


定期検診とは、眼科で行う定期的な目の検査です。


眼科で定期的に目の検査を受けている方と比べて、目の検査をあまり受けない方は、視力障害や失明のリスクが高まりやすいとされています。


■なぜ、眼科の定期検診が必要なの?


◎目の病気は気づきにくいため、眼科での定期的な検査が必要です

進行すると痛みが増しやすいむし歯などと異なり、目の病気の多くは、ご自身では気づきにくいです。


目の病気の種類によっては、痛みなど、自覚症状がでる場合もあります。ただし、加齢が原因の白内障・緑内障など、目の病気は、はっきりとした症状が起きないものが多いです。


ご自身では気づくにくいため、検査や治療を受けず、目の病気を放置してしまうことが少なくありません。目の病気を放置した結果、見えにくさ(視力障害)が進んだり、最悪の場合は失明に至るケースも。


ご自身ではなかなか気づきにくい、目の病気。


気づきにくいことが多い目の病気に対し、定期的に検査を行い、目の病気や異常の早期発見・早期治療につなげるのが、眼科の定期検診の主な目的です。


■眼科の定期検診でチェックすること


◎眼球の状態、眼圧、視力などをチェックします

眼科の定期検診では、主に、以下の5つをチェックします。


1.細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)


チェックするもの:眼球、水晶体、硝子体


細隙灯という拡大鏡を用い、眼球(結膜・角膜・瞳孔)、水晶体、硝子体などの状態を確認します。


目の組織を確認するために欠かせない、重要な検査です。通常、眼科での定期検診では、必ず、細隙灯顕微鏡検査を行います。


2.眼圧検査


チェックするもの:眼圧(目の硬さ)


機械からシュッと空気をだして目に吹きかけ、目の硬さである眼圧を確認します。


一般的な眼圧の正常値は10~21mmHg程度です。眼圧が高いと、緑内障などの目の病気を発症しやすくなると考えられています(※)。


(※)日本人の緑内障の約60~70%は、眼圧が正常な状態で

起きる正常眼圧緑内障という調査結果もあります。


3.眼底検査


チェックするもの:眼底(目の奥の組織)


眼底鏡や眼底カメラを用い、目の奥(眼底)にある血管・視神経・網膜などの状態を確認します。


糖尿病・高血圧が進んだ方や、緑内障の方は、眼底出血など、眼底に何らかの異常が起きやすいです。


4.視力検査


チェックするもの:視力(物を見る目の能力)


以下のような検査により、視力を確認します。


[眼科で行う主な視力検査]


・ランドルト環(Cのようなマークを用いる、一般的な検査法)

・赤色・緑色の画面を見る

・機械を覗き込み、空と赤い気球の画像を見る


眼科の視力検査では、0.1~1.0などの度数のほか、どれだけ物をはっきりと見分けられるかの「目の認知能力」を総合的にチェックします。


5.視野検査


チェックするもの:視野(上下左右、どのくらいの範囲まで見えているか)


以下のような検査により、視野を確認します。


[眼科で行う主な視野検査]


・動的視野検査:ドーム状の機器の中で動く光を見る

・静的視野検査:ドーム状の機器や視野計の中でついたり消えたりする光を見る


視神経の障害が起きていたり、白内障・緑内障が進行すると、視野が欠けることがあります。


目の病気による視野の欠けは、左右の目で欠け方が違うことが多いです。通常、視野検査では片目ずつ、見え方をチェックします。


■40歳を過ぎたら、眼科で定期検診を


◎加齢による白内障・緑内障はどなたにも起こり得ます

個人差はありますが、40歳頃を過ぎると、加齢による白内障・緑内障を発症しやすくなります。


白内障・緑内障、どちらも、中高年の方に多い目の病気です。


{白内障を発症しやすい年齢}


白内障(加齢が原因の加齢性白内障)は50代で40~50%、60代で70~80%、70代で80~90%、と発症割合が増えていきます。80歳以上になると、ほぼ100%の方が白内障を発症します(※)。


(※)北里大学薬学部分子薬理学教室「白内障の病態および
治療の現状と今後の展望
」(2014)より引用。


{緑内障を発症しやすい年齢}


緑内障は、40歳以上の中高年の方に多い目の病気です。日本人の40歳以上の方の約5%、60歳以上の方の約10%が緑内障を発症しています(※)。

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(※)日本眼科医会HPより引用。


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加齢による白内障・緑内障は、どちらも、自覚症状に乏しく、ご自身では目の病気の存在に気づけないことが多いです。


目の病気に気づかず、放置した結果、見えにくさが進行したり、最悪の場合は失明に至るケースも。


白内障緑内障については、ブログにて詳しくご説明しています。併せてご参照ください。


■30代以下の方、未成年の方も眼科で定期検診を受けることをおすすめします


◎若い方でも、目の病気を発症したり、目の異常が起きることがあります

目の病気は、年齢を問いません。


30代以下の若い方、未成年の方も、目の病気を発症したり、目の異常(視力の異常など)が起きることがあります。


{コンタクトレンズが原因の目のキズや視力障害に要注意}


若い方に多く見られるのが、コンタクトレンズによる目のキズや視力障害です。


レンズのカーブが合っていなかったり、レンズのケアが適切でないと、角膜などの目のキズや視力障害を起こしやすくなります。


{子どもの弱視は8歳頃までに眼科で受診を}


弱視とは、メガネやコンタクトレンズを装用しても、物をはっきり見ることができない状態を指します。


小さな子どもに弱視が見られる場合、目の能力の発達が終わる8歳頃までに眼科で治療を受けることが重要です。


8歳頃を過ぎてしまうと、治療を行っても、目の能力の改善があまり見込めなくなり、一生、弱視になる可能性が高まります。


弱視については、ブログにて詳しくご説明しています。併せてご参照ください。


【目の健康を守り、視力障害や失明を防ぐために、眼科で定期検診を受けましょう】


眼科での定期検診は、目の病気や基礎疾患(糖尿病・高血圧など)がなければ、1年に1~2回程度のペースでOKです(※)。ただし、コンタクトレンズを装用している方は、3ヶ月に1回程度、眼科で定期検診を受けることをおすすめ

(※)患者様や目の状態により、推奨さ

れる定期検診の頻度が異なります。

物を見るために欠かせない、大切な目。


目の健康を守り、視力障害や失明を防ぐために、眼科で定期検診を受けましょう。


町田胃腸病院
眼科医師
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